ユメラボ『自己分析・進路説明会』レポート 後編 ~初めての自己分析!~
こんにちは。FLAPS高校指導部の田所です。
前回に引き続き、先日行った第2回ユメラボ
「自己分析・進路説明会」
について、つづらせていただきます!
私自身、今回のユメラボをやるにあたって自己分析をしてみたのですが
大人がやってもなかなかに面白かったです。
「あぁ、こんなことあったなぁ」
「あ、昔とちょっとかわったな」
と私自身、実感することも多々ありました。笑
◆なかなかに簡単ではない「自己分析」!?
インターネットで調べてみると、自己分析のやり方はいろいろあるようですが、
今回は「過去年表」と「未来年表」を作りました。
<過去年表>
まず
①今までの経験をふり返り
②その経験をしたときにどんな気持ちを抱き
③その気持ちを感じてどんな変化をしてきたか
を、今までの人生を振り返って書き出します。
当たり前のことですが一人ひとりに、違う過去があります。
同じようでいて、一つとして同じではない。
今からは想像がつかないほどやんちゃだった子
いろいろな習い事に挑戦していた子
学校でリーダーとして奔走していた子・・・
机に向かって一生懸命に書き出す姿から生徒さん一人一人の「歴史」を感じました。
一通り書き終わると
今までの経験の中で特に影響を与えているものだったり、
自分がどんなことに嬉しくなったり、悲しくなったりするのかがわかります。
それが「自分が大切にしている考え(=価値観)」です。
<未来年表>
自分の価値観を知った上で、未来年表を作成していきます。
ここでは
①どんな大人になりたくて
②将来何を得たくて
③社会にどんな貢献をしていきたいか
という観点で自分の将来を考え、言葉にして未来年表に書き出していきます。
どんな大人になりたいか、は自分の価値観から大きくはずれることがあまりありません。
自分の過去を振り返ったあとだからこそ、
「本当に自分が望んでいること」
がわかったりもします。
①どんな大人になりたい?
「人を大切にできる人」
「人の気持ちを理解できる人」
「いろいろな人と対等に渡り合える人」
生徒さんによって、描く「大人像」は本当にバラバラです。
それもそのはず。
彼ら・彼女らが歩んできた道が違うのですから。
②将来何を得たくて
ここも、というより、ここは本当にばらばらでした。笑
「お金」
「自由な時間」
「なんでも話せるような大切な人」
具体的に書いてくれる子もいれば、どこか漠然としていたり
中には、書けない、という子もいました。
ここで注意しなければならないのは
「書けないからだめなんだ!」と、自分を否定してしまうことです。
初めてやるのですから、できなくても大丈夫。
「わたしはどうなりたいんだろう?」と考えたことがなかったのかもしれません。
ですが、むしろ、「自分が欲しいもの」が書けないのはもっと根本にあると思っています。
それは、「自己肯定感」です。
「わたしはできるんだ!」という「自己肯定感」が持てなかったりすると
「自分自身の欲しいもの」がわからなくなってしまったり
あったとしても、言えなくなってしまったりするものです。
例えば、
いつもテストで90点を取っていれば
「次は100点取るんだ!」と思えたり、言えたりしますが
いつもテストで30点しか取れなければ
「次は100点取るんだ!」と言ったり、思うことすらできないものです。
③社会にどんな貢献をしていきたいか
ここは、高校生にはなかなかに難問でした。
書けない子が半分くらいでしょうか。
高校生ともなれば、心も体も大人に近づいていますが
やっぱりまだまだ子ども扱い。
常に「誰かが何かをしてくれる」という「与えられる側」にいるのが現状です。
ですが、ここは「自分が何を与えられるか?与えたいのか?」を問う質問です。
「自分は何をしてあげられるだろう?」と頭を悩ませてくれたり
「自分がしてもらったことを、誰かにしてあげたい!」と
過去分析から自分なりの「答え」を見つけてくれたり
「自分」にたくさんの問いかけをしてくれていました。
そして、その3つの観点を書き出してもらったあとに
④それを満たすためには「どんな仕事」をする?
という具体的な職業に変えていきます。
先ほどの未来年表を書いたあとになると、
中には、今までの「夢」と導き出した「答え」がちがうこともあります。
「自分と同じような人の手助けをしてあげたい」と今まで言っていたその子は
「誰かの心に寄り添う仕事がしたい」と言ってくれました。
その発言に、びっくりしたのですが
それ以上に、
「先生!今まで思っていたのと違う!!!」
と、その子自身が一番びっくりしていました。
ですが、それでいいのです。
「今すぐ決めなさい!」というわけではなく、
「そういう選択肢もあるんだよ」というのを知ってもらうのが目的ですから。
そこからは、ひたすら逆算ワークです。
⑤その仕事に就くためには「どんな進路」を選ぶ?
⑥そのためには、どんな3年生になる?
…という風に「今何をすべきか」に近づけていきます。
生徒さんによっては、「勉強」だったり「生活習慣」だったり
たどり着いた答えはばらばらです。
けれど、「なりたい姿」から考えて「今何をしなければならないか」をはっきりさせることで
「こんな人になりたい!」
「こんな職業につきたい!」
「この大学に行きたい!」
「次のテストで、この点数をとりたい!」
という、自分が思う「なりたい姿」に少しずつ近づいていけるのです。
◆自己分析をやってみて・・・
これは大人でもそうかもしれませんが、高校生にとって
「中学時代に、どんなことがあったっけ?」
「小学校のときにあったあの出来事のとき、自分はどんな気持ちになったんだろう?」
というように、昔を振り返る機会はそうあるものではありません。
だからこそ、うーんうーんと昔を思い出して、
過去年表に自分の歴史を一生懸命に書きつづってくれていました。
また、自分の価値観を言葉にしたあとに、改めて自分の将来を考えると、
自分が思っていたのとは違う姿であったりして、「こんな一面もあるんだ!」とびっくりしたり、
自分が思っていた姿と同じだったからこそ、その思いがより強くなっていたようでした。
◆高校選択以上に可能性がいっぱい!「進路説明会」
自己分析で、自分の将来像を思い描いた後は、
進路説明会
です。
今回は
①高校卒業後の進路選択で何が変わるの?
②大学ってどんなところ?
③大学には、どんな学部があるの?
という、3つの観点でお話ししました。
例えば、高卒で就職するのと、大学で就職をするのでは、就職活動の方法が変わります。
また、初任給や生涯年収も大きく変わってきます。
「なんとなく聞いたことはあるけど…」という生徒さんは多かったのですが、
実際の数字だったり、実生活に置き換えて話をすると
「そんなに違うの!?」
ととても驚いていました。
「大学」についてのお話をしたときもしかりで
今回は
①「国公立大学」と「私立大学」
②「総合大学」と「単科大学」
③「女子大学」
という切り口から
入試制度であったり、かかるお金の違い、それぞれの特徴・強みを
色々な経験談を踏まえてお話ししていきましたが
「こんなに、入試方法が違うの?」
「お金のことも、ちゃんと知らなきゃだめだな」
「まだ、進路が固まってないから、迷うなぁ」
など、思い思いを感想を持ってくれていました。
◆今回のユメラボを通して・・・
今回、2回のブログにわたってお伝えさせていただきましたが、
私自身、今回のユメラボを通して改めて思うのが、
どの選択肢を選ぼうともメリット・デメリットはある
ということです。
だからこそ、今回なにより一番伝えたかったことは
何も知らないまま選ぶのではなく、色々なことを知った上で
「自分のなりたい姿になるための、最良の選択を探そう」
ということです。
先にも書かせていただいたように
大学入学後、8人に1人が退学を選んでしまうのは
目先の「大学名」であったり、「とりあえず大学進学」という
「今」しか見れていなかったからだと思っています。
目先ではなく、将来から考えた上で
「これが自分にとって一番いい!」
と思う進路を選ぶことが、最高の大学生活につながります。
高校生は本当に多感な時期ですから
これから価値観はもっともっと変わっていくと思います。
悩んだり、頭をぶつけたりしながら
一緒に一番良い道を探していきましょうね!!